「本名名義のアルバムとしては、実に8年振りとなる「香と黒い光」と名付けられた本作は、暗闇の中への覚醒した旅。一晩の神秘的な夜の音波の旅日記。
ここに収められた曲は、同じ夜の異なる10ヶ所のシーンの架空のサウンドトラック。夜更けから、夜明けまで。雨中のネオンの明かり、寺、風俗街、ドラッグが充満した不潔な部屋。そのサウンドは、コンピューターも使わないアナログな手法で、サイケなダブ・ディレイ、サブ・ベースなどで溢れている。実際に、雨の夜に録音したフィールドレコーディングが、音場を作っている。夜中の3時に聴くとベストな音楽。ここでは、賢そうな音楽を作ろうとした訳じゃない。 無理矢理リスナーの手を引っぱり、その独特な世界に落とし込もうとしている。音楽CDというよりは、夜中のパノラマ写真集といった作品である。
高解像度の夢を描いた、低解像度の音楽。」ー Rod Modell